午後5時上り線の男

モアイと一緒にあんなとこまで行って、
こばうぃといっしょにもどってきたりするから、



変なおじいさんに出会ってしまったではないか!



手当たり次第に学生に話しかける70overのおじいさん。
たまにいるでしょ?話しかけおじいさん
実は、巷では、この路線では、ちょっとした有名人なのです。
午後5時上り線の男。
道行く学生たちも、たまーーに噂してます。
僕は今まで2回であったことがあります。
1回は、すぐ降りていきました。
2回は、隣にいた女子高生の集団に話の相手をさせておきました。
それで、今日。



餌食になってしまったではないか!



それでは本題に入ります。

まず、本を読んでいる我に、イキナリ話しかけてきた。
「なに?どんな本を読んでるのかな?ためになる本?
なんていう人が書いた本?」


ちなみに、僕が読んでいた本は、
ALONE TOGETHER (双葉文庫)
戯言じゃなくて助かったよ。
それで、僕を文学少年だと決め付ける。


で、一方的に話し出した。
隣に道連れの他校の中学生が2人。
初対面らしく、お互い顔を見合わせて困惑。当然。
3対1でならどうにかなると思ったその矢先、
彼らは降りた。



1対1…



そして彼はいなくなった学生のところに腰掛けて、
「夕日に背を向けて座ろうかなぁ。お、これは文学的な表現だ。わかるか?」
「わからなきゃあ、まだ文学的な青年とはいえないな。まだスタート地点だ。」


いままで僕はそっけない反応を取ってました。当然ね。
でも、ここで思いついてしまった。これ、ネタ日記に書けるなぁ、と。
そして、僕は開き直って「会話」をはじめましたっ! よっ!


以下、彼が降りた「次の駅」にたどり着くまでにすごいスピードで話した内容です。
マシンガントーク。あまりに多いので箇条書き。つっこみ付き。

・彼は、学生が話しかけてこないので、こちらから話しかけることにした。
 →いや、はなしかける奴、どこにもいないから。
・最近、学生に話しかけても無視されたり話してくれないのを憂いている。
 →社会問題だ、といっておりました。
・彼は、南の果て九州の出身だ
 →南の果てを超強調しておりました。
・彼は高等学校(旧制ではなんとか大学)から東京に来た。
 →人の多さにたまげたって。ま、当然か。
夏目漱石の坊ちゃんを暗唱した。
 →知らないだろう? いや、現代学生を甘く見るな。
入道雲が大好きだ。
 →あの雄大な… って、珍しい趣味ですね。でも雷は怖いんだって。
・雷の発生原理について説明
 →あ、文学のはなしなのに化学の世界だな、といってました。
入道雲があると運転が大変だろうとパイロットを心配。
 →あなたの頭も心配。
・彼はフランス語を習い高校時代にフランス文学を読み尽くした。
 →確かにすごい。が、誇張してるよな。


たった1駅の間にこれほどの内容を。
最後は、フランス語の発音を叫び、わめきながら去っていきました。
あいさつしろ。


貴方は偉大だ。



周りの人々は、当然「キョトン顔」もしくは無視。
当然だ。僕が表面和やかに話したので、相手も終始笑い顔。
今時珍しいでしょうね。こんな「親身になって話し聞いてくれる人」
無害だと思ったからネタ日記のために「会話」をしたんだけど、
有害だった。つば飛ばしてくるんだ。
これ、女子にやったら、問題ね。


全部moaiとcobaltwingのせいね。
再開を祈って。


健康と友愛と息災を(爆)