某所投稿用下書き

Perfume初音ミクを比較します。
ええと、これのめっちゃふざけたバージョンを箱根で講義したんだが、ぽち氏覚えてないよね☆
曲はなんでもいいんだけど、例えばこの2曲で勝負!

Perfumeポリリズム
http://jp.youtube.com/watch?v=uDPVFxb9Pwc

初音ミク「メルト」
http://jp.youtube.com/watch?v=m4jkxXyCBgs


まず、誤解のないように…
どちらが良いかという議論は意味をなしません。
それから、曲だけ見ると、ジャンルも違うしぜんぜん違いますから…


そいでは本編スタート。
今日の両者の比較は、「人間とは何なのか」を探る壮大な旅路です(嘘)


昨年のクリスマスくらい、初音ミク、もう滅茶苦茶流行ってましたね。
コンピュータミュージック界大震撼の事件でした。
ちょっと地位が上がったよwDTMer。midi、着メロの流れが止まってからだいぶ静まって宝ね。
それにちょっと遅れて流行ったのが、Perfume
全国津々浦々のブログを歩んでみましたが、
Perfumeをはじめて聴いたとき、初音ミクと似ている!という感想を持った人が多いようです。

確かにちょっと似てると思わない?
では、それがなぜか考えてみたいと思います。

ここで大いに図を書きたいんだが…チョーク…黒板…
僕はこんな構図が思い浮かびました。


人間界:Perfume →近づこうとする→ロボット界
ロボット界:ミク→近づこうとする→人間界

言い方はいろいろあるだろうけれど、綺麗なまでに相似形だと思います。
別の言い方。
人間性の中に電子的なものを見つけようとする∽電子的な世界の中に人間性を付与しようとする
反対にしただけで、そっくりじゃない?
両者ともこの中間点を模索しようとする、「ほぼ同時に起こった」新しいムーブメントといえます。


その裏づけみたいなところを羅列してみます。


ミクさんについてはみんなそれなりに知ってるでしょう。
ちょっとでも自然に歌わせようとする、「感情を与える」職人の努力は涙ぐましいものがあります。DTMマガジンすごいですよ?「わたしは」っていうのがミク苦手なんですね?その克服に1ページ割いてましたよ。


ところで、ここでちょっとPerfumeについて予備知識を。
DTMマガジンなんかで常連の、一部の人には有名なプロデューサー、中田ヤスタカっていうひとが曲を提供しています。コンピュータミュージックについて、ある意味で権威といえます。この人がPerfumeを大いにコントロール(もしや調教?)しているともいえます。(Perfume以外にも曲を提供している。)
DTMの延長であって、僕らの世界でも余程スキルがあったら真似できます。
ヤスタカ氏が使ってるソフトも、僕どうにか操作法分かるし。
Perfumeのレコーディングは、椅子にまっすぐ座って、ぴんとした姿勢で、できるだけ気持ちを入れないで歌うんだそうです。(出典:トップランナー)
絢香にしても、吉幾三にしても、そんな歌い方をした人は過去にいません。ってか歌えません。
「感情を排す」というのはキーワードね。


Perfumeは独特の振り付けで踊りますよね?
かくかくしてたり。
でも、ミクだって踊っています。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1571507
これにはびっくりしました。これがパソコンさえあれば創れてしまう世の中です。
表面的に捉えれば、同じことしてます。レベルは違えど。
こうして踊っていることなど、ファン層の面からしても、
両者とも「アイドル」といえることも共通しています。
モー娘。が創りだしたアイドル像の一種かもしれません。


新しいジャンルはいつも中間点から生まれます。
(例:mihimaruGTのHip-Pop)
今まで誰も見つからなかったところがこの半年でぐぐっと見つかりましたよ?
ちょうど逆側から似たところを突っついた両者ですが…
今までは大体共通点を述べました。相違点は?
突っ込み感覚で羅列します。しかしそれが、人間と非人間という徹底的に違うはずなのに、意外と少ないし、わずかな差なんです。


・ミク側は誰でも使えるが、Perfumeはヤスタカさん占有である。
→たぶんこれが一番大きな違いじゃないかな。共通して使えるボーカルさんって、たぶん今まで大学のサークル規模でしかなかったはず。音楽化が共有できる、そういった意味での音楽史的存在としも重要?ミクさん?
前回のニコ動論ともつながるけど、初めての近さもミク氏の特徴。
Perfumeは3人。ミクとリンで、まだ2人
ボーカロイドはこれから数が増えるでしょう。Perfumeは増える?
Perfumeはスタジオでしゃべってる。
→んー…AI搭載かな…
Perfumeはこのスタイルで歌う前、ちゃんと専門学校に通ってる。(人間の歌い方も出来る←失礼っ!)
→ミクは本質的に人間の歌い方を知らない。ここが、並べて聴いたときPerfumeのほうが「まだJ-popに似てる」というのはこのため。


突っ込みどころを探してもこれくらいじゃないかなぁ、他にある?
驚くほど、共通点が多く、相違点が少ないと思います。
人間の人間たる由縁は?みたいなところが、
この分野に限ってはいい意味でミクに大いに侵食されています。
ある種演劇的な価値観の違いでもあると思う。


僕は、この新ジャンルの発展に大いに期待しています。
「ジャンル模索」の時代はもう終わったと思うので、
次からはどんどん多様性のなかでジャンルへの定義づけが行われていくでしょう。
そのために、「ブーム」に終わらないことが必要。
ボーカロイドの種類増加、Perfumeの積極的な音楽活動、職人のがんばり、
他ジャンルとの融合、両者に残る「抵抗感」の撤廃、無感情系女子の活躍(?)
などが必要なことなんじゃないかと思います。
PerfumeがTVに消費されるだけの一時的アイドルになったり、ミクがあくまでネタに終始しちゃうなのは良くない…

音楽史
エドガー・ヴァレーズという人が、第二次世界大戦直後、「砂漠」という曲で、
はじめてオーケストラに電子楽器を使いました。
もちろんいたんですからハジかれます。
ここで生まれた「電子音楽」は、あくまで「前衛音楽」として、一時期放っておかれました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E9%9F%B3%E6%A5%BD
(国語科のF川先生は実は電子音楽にめっちゃ詳しいです。)
しかし今コンピュータミュージックと名を変え、結果的に普及した、
そんな予兆とにてるような気もします。


今後、音楽だけじゃないかもですよ?
絵画や小説、演劇やスポーツといった領域にこうしたロボットが出てきたときどういう風に対処されるんでしょう?初音ミクが良い先例を創ってあげられたらいいですよねー。


ところで、残念ながら僕は「かしゆか」が3人のうち誰なのかも分からないし、
ミクを使ったのは「16日間体験版」だけだけれど、
ずらーっと語ってみました。

こんどまたボーカロイドやってみようと思ってます。

Perfume、紅白間違いなし!みたいな声が聞こえてくるけど、
Vocaloidも紅白出るかもしれないよ?NHKでテーマ曲持ってるし。
ここに予言をしておきます!(←天気予報が、ウソをついたw)


☆次回予告☆
http://itcha-myu.hp.infoseek.co.jp/mix.mp3
→本文以上に時間かかってる疑惑。突っ込みどころ満載。