ファイナルファンタジークリスタルクロニクルより 「大海原をながめて」

http://www.hmv.co.jp/Product/Detail.asp?sku=1979917

サンプル


ジェゴン川渡るときの曲。
ゲーム中、後半になってくると川渡るのが結構面倒くさかったから頭についてる…人もいるかもしれないけど、いないと思う。まにあっく。



FFCCは。
ゲーム音楽の中で最も好きな部類に入るのですが…
ここで話を大転換。


大学で、声楽史をやってます。
13世紀や14世紀の、体系的な西洋音楽の当たりです。
グレゴリオ聖歌からスタートして、多声音楽。
現在アルス・ノヴァ進行中。
一般大学でここまで深い講義はなかなかないんじゃないかな。
一般教養としての、音楽で。
下手したら一週間で、一番難しい講義。自分くらいの音楽の予備知識があってさえ。


それで、今日聴いたのは、13世紀のモテットだったんだ。モテットは、まあ宗教的な多声音楽なんだけど、
のちのちジャンルとして発展して、バッハ、モーツァルトなど、有名な作曲家もいっぱいかいてます。「ミサ曲」に似た感じ。だけど、13世紀のはもっと昔でちょっとイメージが違う。
ところで、モテットで、何かいい例はないかと思って、必死に探したら、
http://jp.youtube.com/watch?v=SgrkRsWPa-A
こんな動画に行き当たってしまった…



まあ、授業中モテットなんて聴いて…周りの人は眠くなっただけ…かもしれないけど。
クリスタルクロニクルで聞き覚えがあったんだよね。〜♪
今までクリスタルクロニクルの音楽、連想したのはアイルランド民族音楽だったんだけど、もしかしたら、西洋音楽にまだ土地柄がそんなに反映されていない13世紀の音楽と共通する要素もあるのかも。


谷岡久美さんが、どっかのホームページで語ってたのは、
「民族を規定しない民族音楽
だったんだけど、
このゲーム中、まさにそれは表現されていて、名曲ばっかり。
本当に民族音楽をよーく研究した人が作ったんじゃないかっていう印象。
だけどこの
「民族を規定しない民族音楽」って、本当はもっとすごく難しいはず。


拙者も、
コロッセオ」「ア・エストレーラ」「Japanestival」と、
何度かこうした音楽を試してきたわけなんだけれど、
考えずにやって、そのけっか偶然の産物として成っただけなのかもしれない…
はにゃぽぽ民族大移動」→民族まで創っちゃった



参考:Itcha 「ア・エストレーラ」 ←これは宣伝…か?w

http://ewind.homeip.net/process.php?do=dl&otkey=9452e69ecf63121edf03b125cea43784&datadir=200704&dataid=5956&filetype=.mp3

(タイトル、ポルトガル語で星なんだけどね…)



で、こうした、民族音楽っぽい音楽は…
たぶん一番の特徴は、和音が四度と五度に基づいているからで…
13世紀当初は三度は協和音とはあまり考えられてなかったらしいけど、
現代に生きる谷岡さんや、僕らは、ギターでいう「パワーコード」を和音の基本とし、
民族楽器を適当に織り交ぜることによって、民族風の音楽を創ることができるわけで…


13世紀っていうのは、初めて音楽が楽譜になった時代でもあるんだけれど、
そんな時代の音楽が、「今」と共通点を持っているのもすごいし、
「今」のゲーム音楽が「13世紀」と共通点を持っているのもすごいと思う。


そんなわけで、FFCCのテーマ曲である「カゼノネ」も超名曲なんですが、それはまたの機会に…