Bob Dylan 「Blowing in The Wind(風に吹かれて)」

http://jp.youtube.com/watch?v=U3D43TvFu9o
http://music.geocities.jp/upopvocal/blowinw.html


あわせワザがお勧め。



アヒルと鴨のコインロッカーを見れば覚えてしまう曲。
しかし、大人の皆さんはこの曲をよく知っていらっしゃると思うのだが…
平成生まれ的には、この曲をどう聴いたらいいんだろうか。
ヒルと鴨の登場人物二人が、ともにディランを歌える確率っていうのは、今の日本ではおそろしく低いと思いますよ。


曲の特徴はといえば…
おそろしく複雑なハレ晴れの会と比較してくれたらうれしいんだけど、


単純。力強い。簡単。素朴。


それでいて、歌詞を読むと、力強く、
悲しげななかに、政治的なメッセージが時々強く出てきます。
同意を誘うような感覚。


楽器はギター1本が基本ですね。
コンピュータミュージック世界から見ると、頭が下がる思いです。


バエズという人が大勢の前で幾度も歌ったそうだけれど、
男声も女声も関係なく歌えるようになっていますね。
歌いやすさという点では、跳躍もほとんどないし…。
リズムも、アウフタクトがあるだけだが、これは英語の前置詞を表現するのに必要になるので、最も単純といえるでしょう。


こうした要素は全てが「プロテストソング」という目的のもとなっているわけですが、
ベトナム戦争反対・公民権運動など、政治的なメッセージのために作詞されているんですよね。
それだから、複雑じゃあ困るし、
大勢が歌えなかったら困るし、
複雑な楽器が必要だったら困る。


まず目的あっての音楽なので、こう浸透力のある音楽に仕上がったんでしょう。
日本人が英語を聞かずに「風に吹かれて」というタイトルと、揺れるメロディを
聴くと、いい景色を見ている気分になるけど、違うんですね。


政治的主張をする気がないから書き方が難しいけど、
今の秋葉原に塗ったりすると、ちょっとスースーして気持ちいい薬になるかもね。