某所up用

H2O news #3 MAD大人気。でもハルヒらき☆すたばっかり盛り上がる

ええ、次回予告のとおり…
(次回予告聞いてくれたひといましたぁ?
http://itcha-myu.hp.infoseek.co.jp/mix.mp3
ひとりMAD。不協和音だが、最後のレベルアップあたり無駄にがんばったぞw)

あれだけあえてマンガやアニメに触れず、文字ばっかり追いかけてきた人間が、
ここにきて文化の受容に寛大になりました。
実際、まだこういった分野に大いに困惑したり引いたりしてはいますが…とりあえず…


ハルヒらき☆すたほとんど全部見ました!


ほんとおもしろかったです!


去年の僕ならびっくり。
某合宿の影響か…面子がいけなかったのか…
しかし、ある意味これは高校時代に見なくて正解だったぞ…
正確なところ、らき☆すたあと3回分くらい残してるんだけど…
もうすぐ全クリなので。

さてさて…この分野について語ってやるぜ!といっても、他者の追随を許さない猛者共がいらっしゃるので、それはお譲りして…前半MAD論。後半テーマソング論。持ち前のある程度の固さで語りたいと思います。

前半。
なんか適当にMAD動画でも見てみてください。今。

MADは創りやすくなったし、投稿しやすくなりました。
MADが創られることを前提にアニメが創られるようになったのかも…
この流れは、アマチュア技術の進歩で、もはや禁止してる場合じゃなく…

らき☆すたにも、見事なツッコミキャラがいるが…
本当のツッコミキャラは視聴者なのでは?
ケロロとかハルヒの引用とか多すぎだしw

そのツッコミを充足するのは、ニコ動の弾幕だったりしません?
その「即レス」をアニメクリエイターがもう意識してると思います。

これは。僕はカラオケと同じだと思います。
何にも新しいことじゃない。はじめてのことじゃない。
カラオケが流行ってから、明らかに「カラオケ」するための楽曲が作曲されてきた。
カラオケのために曲が創られるようになって、J-pop界が少し狭まったことは事実です。あきらかに一般人の歌唱力を超えた音域は自重されるようになったし、複雑なリズム回しなんかも全部避けられて、作曲家の幅が狭まった。これが何を生んだかっていうと、マンネリ化、次の曲が前の曲と同じ、どのアーティストでも同じ味、っていう状況だったんです。(実は、若手バンドなんかだとそんな制限無視して、独流で行くことで今はだいぶ改善されました。最近の曲のカラオケが難しいのはそのためです。一般に宇多田ヒカルの昔→歌いやすい 今→歌いにくい みたいなのも好例。)

じゃあMADのためだけにアニメが創られるようになったら?やっぱり複雑さ、アニメ的技術なんかが自重されて、「幅が狭まり」「制限がでてきて」、マンネリ化し、どのアニメでも同じ味になるんじゃないですか?少なくともしばらくの間は。今ももうそういう時代かもしれません。「才能の無駄遣い」じゃなく、「才能の無駄な制限」がかかったら、ちょっともったいないと思いません?MADでハルヒらき☆すた以外がいまいち盛り上がってないっていうのはこれが指摘できる点かもしれません。

ムスカはともかく、ジブリの名作アニメ、はじめてみたとき、弾幕、即レス入れる気にはならないでしょう?ストーリーに圧倒されたり、絵が綺麗だったり。(でも有名すぎてMADは多いがw)そういう、MADに受ける映像だけがすばらしい映像である、とはいえないと思います。


MADは著作権侵害です。でも、例外的に角川がニコ動にMADを認めたり、JASRACがニコ動に「歌ってみた」を許したり。著作権の流れにはいつもひろゆき氏が噛んでる気がしますが…。法律、いつも後追いだよね。


後半。テーマソング論。
ええっと、
http://d.hatena.ne.jp/Itcha/20080607
ハレ晴れユカイ」大分析の記事です。
ぜひ読んでいただけると。新たな楽しみ方(謎)ができると思います。
よって、今回は比較しながら、「もってけ!セーラーふく」の話をしますが…
それにしてもすっごいタイトルつけたものだ…それに免じて今回歌詞の話はしませんので…

http://jp.youtube.com/watch?v=1GFhl7WOIiw
ニコ動がよければ探してください。ま、さ、か、mp3プレイヤーに入ってたりするのかな?

「ハレ晴れ」が転調の王様だとしたら、この曲はまさに複雑リズムの王様といえます。
ヒップホップやラップでない上に、これほどことばの数の多い曲、聞いたことあります?
大袈裟でなくポップス革命ですね。

Garnet Crow「世界はまわるというけれど」 約409文字
mihimaruGT「気分上々↑↑」 約555文字
KREVA「スタート」 約609文字
らき☆すた「セーラー服」(Full) 約902文字
(漢字も1文字。繰り返し加算。ネットでひいてワードで算出。)

1小節にいくつの言葉をぶち込めば気が済むのでしょう?
この最大までのリズム分割を可能にしているのは、しゃしゃらないドラムと、スラップベース(刻みベース)であります。


どれだけ複雑なリズムをしているか検証してみます。
サビ以外で、どこの拍が一番強いかを調べてみてください。4拍子ですよね。
1・2・3・4だったら、強・弱・中強・弱というのが、音楽の教科書的な強拍・弱拍の関係です。
さっそく、1拍目、強拍どころか、音がないんですね?
音楽用語的には、シンコペーションっていいます。ヨーロッパの人たちが、歌詞の中にたくみに「前置詞」を入れるために開発されました。それをどう使ってるかって、「ちょっ!」とか、「ぷ」とかいう余計な突っ込みでさらにリズムを複雑にして使っています。
場所を変えて「チェリーパイ」「かんげー会」「センセーション」などの単語も、リズムの定型にはまっているようで、のばし棒の前で裏拍が出てきて、跳ねてるんですね。これも強拍弱拍の定型をぶっ壊しています。ま、(定型無視は、他の曲でも多いが、ここまで徹底的に崩し、かつ安定している曲は珍しい。)


で、サビ。
いったんスラップベースが消え、拍あたまにちゃんと強拍がくることによって、今までと違う変化を出し、「曲の大きさ」をアップさせています。ここだけ他と違うでしょう?演出が巧みだと思います。(ただし、4拍全部「強拍」かもしれない。一定な感じがあるよね。)

それからハレ晴れの会でも指摘したとおり、アニメのテーマはとにかく「時間がない」んです。前奏0、声がないシーンは「らき☆すた」の文字が転がってくる5秒だけ。とにかく要素をぶちこめ!と。

この曲ではリズムを刻みまくって、ハレ晴れでは転調しまくって。そんなスタイルが流行です。かけあいやリズム破りの「突っ込み」をはじめ、エフェクトによる「←結論」の「ん」の連打、曲中のお喋りなんかも全部こうした要素で、ネタ曲をかじったことのある自分から言わせてもらうと「それでいて安定」するのは至難のワザですね。

この2曲、おそらく相当異端です。が、その異端に相当の技術が収斂されていて、それがムーブメントを創りだしていることは、はっきりいえます。
以上。


もちろん、こんなバカで複雑なことを考えながらアニメを見ていたわけではございません。最初なんで純粋にぼーっとみて楽しみましたよ?
で、どっちかというとハルヒが好きかな?←結論。